ヤチヤナギ

ヤチヤナギ

湿原に見られるヤマモモ科の落葉小低木のヤチヤナギってご存じですか。学名はGale belgica Duham. var. tomentosa (C. DC.) Yamazaki; Myrica gale L. var. tomentosa C.ミズゴケの生えているような湿地を好む一方で、水につかって生育するのは好まないようです。雌雄異株で風などで花粉が運ばれて受粉する風媒花です。樹高は20~30㎝くらいと、意外と小さく地味な木です。葉には油点があり良い香りがします。北欧周辺諸国では中世のころからハーブとして利用していたようで、現在もビールやリキュールなどに利用しています。

湿原には見られると書きましたが、北海道でも湿地の開墾や開発などが進み、保護されている湿原や開発に不向きな場所でしか見られなくなってきています。北欧地域でも古くから利用されてきた未知の可能性のある貴重な植物ですので、今後も活用面も考えながら長く残していきたい植物の一つです。

標津湿原、ヤチヤナギの生息環境例
ヤチヤナギ
ヤチヤナギ
ヤチヤナギ
ヤチヤナギ雄花

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