湧別町で採取されたコアYS-1の珪藻分析
地層中に保存された珪藻化石の分析を‘珪藻分析’といいます。
珪藻は単細胞性の藻類のなかまで、その大きさは10~100μmのものが多いです。海、川、湖など様々な水域に広く分布し、場所ごとに生育する種が異なります。細胞は珪酸質の殻で被われているため、死後もその殻が水底にたまった堆積物中に化石として残ることがあります。したがって、堆積物中に残された珪藻化石群集は、地層がどのような水域環境のもとでできたのか、その堆積環境を推定するのによい指標となります。
<写真 1> 珪藻の生きた細胞
生細胞は黄褐色を呈します。これは細胞が一個または多数の色素体をもち、クロロフィルaのほかに、補助色素としてクロロフィルcとカロチン系のフコキサンチン、ディアディノキサンチン、ディアトキサンチンおよびß-カロチンを含んでいるからです。次回はさらに詳しい分析方法について解説します。
投稿者 kawamozuku